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ゆるゆるまったりネコ日和。
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近畿住みの自分は寒さに震えておりますが、そちらの方はいかがですか?
あけおめ、ことよろ、おっぱい、ちんちん、どうも東雲の朱音の方でございます。
近況報告は特にありません。
ぼんやりぼんやり色々やってるかなぁ……。
書くのは少し停止して、今はいろいろとちまちまと描いております。ただのネタでございます。シリアスとか真面目とか可愛いとか、そんなの描けた覚えはありませんが。だいぶ前にうpった別ジャンルのネタ絵が未だじわじわと評価あげてくるので、きっと朱音はネタ絵描きとしてはそれなりなのかもしれません。余談ですが、そのジャンルの1つのネタを最初にやったのはこの俺さm(ry
他人様の考えの及びつかない位置に朱音はいるようですおっぱい。
今回の更新は前回の予告通りブログ内作品です。
サブキャラの裏事情みたいなものですね。
比較的短くて読みやすいかなぁと思っております。
お時間が許すならば読んで頂けたら嬉しく思います。
では、どうぞこれからも宜しくお願いしますおっぱい。
あけおめ、ことよろ、おっぱい、ちんちん、どうも東雲の朱音の方でございます。
近況報告は特にありません。
ぼんやりぼんやり色々やってるかなぁ……。
書くのは少し停止して、今はいろいろとちまちまと描いております。ただのネタでございます。シリアスとか真面目とか可愛いとか、そんなの描けた覚えはありませんが。だいぶ前にうpった別ジャンルのネタ絵が未だじわじわと評価あげてくるので、きっと朱音はネタ絵描きとしてはそれなりなのかもしれません。余談ですが、そのジャンルの1つのネタを最初にやったのはこの俺さm(ry
他人様の考えの及びつかない位置に朱音はいるようですおっぱい。
今回の更新は前回の予告通りブログ内作品です。
サブキャラの裏事情みたいなものですね。
比較的短くて読みやすいかなぁと思っております。
お時間が許すならば読んで頂けたら嬉しく思います。
では、どうぞこれからも宜しくお願いしますおっぱい。
0-1 とある織手の日常
親父がいそいそと酒盛りの準備をしている。布団に潜り込むべく部屋に急いでいたぼくを捕まえ、酒のツマミを用意しろなんて迷惑極まりない事を言ってきた。わくわくと酒を用意している親父の背を見ていたら無視出来なくて、結局フライパンを揺らして豆を煎っているぼく。誰か孝行娘だと誉めてくれないかな。
母さんはどうしたのかと愚痴ると愛想をつかされ先に先に寝てしまったらしい。母さん、娘に丸投げはよくありませんよ。
「フリーダ、ちょいと付き合え」
でっぷり膨らんだ腹をなでなで、親父がぼくを呼ぶ。嫌だと返したが、親父は聞こえなかったのか――たぶん無視したんだろうけど――一人でぽつぽつと話し出す。曰く最近は暑いだとか、客の入りが良いだとか、最近の流行だとか、織るのもいいが本当は仕立て屋になってほしいだとか。話に全くまとまりがない。早くも酒が回っているようだ。
「そういやァ、おまえ、みー坊とはどうよ」
「ミキくん?どうってなにが」
「へへっ、そりゃァつまりさァ、キスくらい済ませたンかって事だよ」
「はぁ?何言ってるのさ、なんでぼくがミキくんと」
ミキくんっていうのは同じ13歳の男の子。少し前までは凄い華奢だったんだけど最近は肩幅も広くなって背も大人みたいに高くなった。でも中身はちっちゃい子供と同じ。体が大きくなっても昔と同じで気が弱いんだ。そんなだから昔はいじめられたりもした。ぼくがそういう馬鹿共からミキくんをずっと守ってやっていたから、ミキくんはぼくをお姉さんみたいに思っているらしい。
ぼくの後ろを子鴨みたいにぴよぴよ引っ付いてきてた奴も今やぼくより大きくなってて、なんか変な感じがする。ま、中身は変わらないから可愛いもんだけどさ。
「みー坊、なかなかいい男だろォ?」
ぼくが親父の前の席に座ると、そんな事を言いながらコップをぼくにの前に置いた。中身は酒ではなくてオレンジジュースだそうな。こういうところは、酔っていてもしっかりしているなと思う。
「いい男ねぇ、可愛い子だとは思うけど」
声を掛けると花が咲いたみたいに感じの明るい笑顔で「なぁに、フリーダ」と返してくれる。今でこそ男っぽいから不釣り合いな笑みだけど、華奢だった頃はあの笑顔に心奪われる奴は少なくなかった。かくいうぼくもその一人。可愛くて仕方がなかった。今は、うーん……可愛いには可愛いけどデカいからなー。
「なんでィ、おめェ、気があるンでないの」
「あはは、ないない」
「ほォん?その割にはやたらと引っ付いてるケドよ」
「ただのブラコンだよ」
「…………はッ、つゥまんねーっ!」
机に頬杖をつき唇を尖らせる親父。だが、ちらりとぼくの顔を見ると何やら怪しげにニヤリと笑った。
「な、なんだよ」
「分かったぞ、フリーダ、おまえさんは考えた事が無いだけだな、そーゆーこと」
ニヤニヤしながら酒に口を付ける。ぼくもオレンジジュースを一口飲み「だからなんだよ」目を細め、親父を睨んでやった。
「だァら、もしミキがおまえのオトコになったらって状況。考えた事あっか?」
「はぁ?考えた事なんかないよ。必要もないじゃん」
「なんでだ?」
「なんでってミキくんは」
「ミキは男だぞ」
ぴしゃりとぼくの言葉を遮り、親父は言った。
「あ、――うぇ、な、なに?わ、わかってるよ」
「あンだけ毎日会って話してりゃおまえに好意……あー、恋くらいすんじゃね?」
「す、するはず」
「ないかヨ?なんで?おまえさん、みー坊の心が読めるってかァ?」
「……」
皮肉たっぷりに親父がニヤついている。腹が立つ、何が言いたいんだ。そもそもなんでこんな話になってるんだ。
「ま、みー坊もおめェを憎からず思ってるだろうよ。まだまだガキだァらそういう機微はわかんねぇだろうが、このまま何もなけりゃ、俺が話整えてやンよ」
「話って」
「縁談」
「は」
「見合いだよ、見合いィ」
親父には似合わない至極真面目な顔で言う。ぼくが何も言わないと親父は最後の一つになっていた炒り豆を口に放り込んだ。
「相性は悪かねェと思うがな。何よりみー坊はおめェを大事にしてくれンだろうし、将来的に見てもあいつァ勤勉だからな、何をやるにしても悪くはなんねェ」
「ぼくはそんな気無いよ」
ぼくは言う。
「考えてなかっただけ、だろ?一回よゥく考えてみろ、な?」
にんまり笑って、親父は「寝るわ」一言言って部屋へ帰っていった。
ぼくは、うーん、どうしようかな。
なんだか頭の中で色々と考えてみるんだけど、よくわからない。考えたことなかったから?うん、そうだ、だって必要がなかったんだ、ずっと一緒にいて、ずっとそうだと思ってたし。
一緒にいる?
それってどんな意味なんだろう。どういう意味が一番なのかな。
「ぼくはミキくんを守る、ただそれだけなんだ」
それって、この先どういう意味になるんだろうか。考えたって全然分からないし、今は考えたくなかった。
まだ時間がある。きっと、その時になれば。
親父がいそいそと酒盛りの準備をしている。布団に潜り込むべく部屋に急いでいたぼくを捕まえ、酒のツマミを用意しろなんて迷惑極まりない事を言ってきた。わくわくと酒を用意している親父の背を見ていたら無視出来なくて、結局フライパンを揺らして豆を煎っているぼく。誰か孝行娘だと誉めてくれないかな。
母さんはどうしたのかと愚痴ると愛想をつかされ先に先に寝てしまったらしい。母さん、娘に丸投げはよくありませんよ。
「フリーダ、ちょいと付き合え」
でっぷり膨らんだ腹をなでなで、親父がぼくを呼ぶ。嫌だと返したが、親父は聞こえなかったのか――たぶん無視したんだろうけど――一人でぽつぽつと話し出す。曰く最近は暑いだとか、客の入りが良いだとか、最近の流行だとか、織るのもいいが本当は仕立て屋になってほしいだとか。話に全くまとまりがない。早くも酒が回っているようだ。
「そういやァ、おまえ、みー坊とはどうよ」
「ミキくん?どうってなにが」
「へへっ、そりゃァつまりさァ、キスくらい済ませたンかって事だよ」
「はぁ?何言ってるのさ、なんでぼくがミキくんと」
ミキくんっていうのは同じ13歳の男の子。少し前までは凄い華奢だったんだけど最近は肩幅も広くなって背も大人みたいに高くなった。でも中身はちっちゃい子供と同じ。体が大きくなっても昔と同じで気が弱いんだ。そんなだから昔はいじめられたりもした。ぼくがそういう馬鹿共からミキくんをずっと守ってやっていたから、ミキくんはぼくをお姉さんみたいに思っているらしい。
ぼくの後ろを子鴨みたいにぴよぴよ引っ付いてきてた奴も今やぼくより大きくなってて、なんか変な感じがする。ま、中身は変わらないから可愛いもんだけどさ。
「みー坊、なかなかいい男だろォ?」
ぼくが親父の前の席に座ると、そんな事を言いながらコップをぼくにの前に置いた。中身は酒ではなくてオレンジジュースだそうな。こういうところは、酔っていてもしっかりしているなと思う。
「いい男ねぇ、可愛い子だとは思うけど」
声を掛けると花が咲いたみたいに感じの明るい笑顔で「なぁに、フリーダ」と返してくれる。今でこそ男っぽいから不釣り合いな笑みだけど、華奢だった頃はあの笑顔に心奪われる奴は少なくなかった。かくいうぼくもその一人。可愛くて仕方がなかった。今は、うーん……可愛いには可愛いけどデカいからなー。
「なんでィ、おめェ、気があるンでないの」
「あはは、ないない」
「ほォん?その割にはやたらと引っ付いてるケドよ」
「ただのブラコンだよ」
「…………はッ、つゥまんねーっ!」
机に頬杖をつき唇を尖らせる親父。だが、ちらりとぼくの顔を見ると何やら怪しげにニヤリと笑った。
「な、なんだよ」
「分かったぞ、フリーダ、おまえさんは考えた事が無いだけだな、そーゆーこと」
ニヤニヤしながら酒に口を付ける。ぼくもオレンジジュースを一口飲み「だからなんだよ」目を細め、親父を睨んでやった。
「だァら、もしミキがおまえのオトコになったらって状況。考えた事あっか?」
「はぁ?考えた事なんかないよ。必要もないじゃん」
「なんでだ?」
「なんでってミキくんは」
「ミキは男だぞ」
ぴしゃりとぼくの言葉を遮り、親父は言った。
「あ、――うぇ、な、なに?わ、わかってるよ」
「あンだけ毎日会って話してりゃおまえに好意……あー、恋くらいすんじゃね?」
「す、するはず」
「ないかヨ?なんで?おまえさん、みー坊の心が読めるってかァ?」
「……」
皮肉たっぷりに親父がニヤついている。腹が立つ、何が言いたいんだ。そもそもなんでこんな話になってるんだ。
「ま、みー坊もおめェを憎からず思ってるだろうよ。まだまだガキだァらそういう機微はわかんねぇだろうが、このまま何もなけりゃ、俺が話整えてやンよ」
「話って」
「縁談」
「は」
「見合いだよ、見合いィ」
親父には似合わない至極真面目な顔で言う。ぼくが何も言わないと親父は最後の一つになっていた炒り豆を口に放り込んだ。
「相性は悪かねェと思うがな。何よりみー坊はおめェを大事にしてくれンだろうし、将来的に見てもあいつァ勤勉だからな、何をやるにしても悪くはなんねェ」
「ぼくはそんな気無いよ」
ぼくは言う。
「考えてなかっただけ、だろ?一回よゥく考えてみろ、な?」
にんまり笑って、親父は「寝るわ」一言言って部屋へ帰っていった。
ぼくは、うーん、どうしようかな。
なんだか頭の中で色々と考えてみるんだけど、よくわからない。考えたことなかったから?うん、そうだ、だって必要がなかったんだ、ずっと一緒にいて、ずっとそうだと思ってたし。
一緒にいる?
それってどんな意味なんだろう。どういう意味が一番なのかな。
「ぼくはミキくんを守る、ただそれだけなんだ」
それって、この先どういう意味になるんだろうか。考えたって全然分からないし、今は考えたくなかった。
まだ時間がある。きっと、その時になれば。
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